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※キス描写注意

 

 

 

 

 

 

唇をそっと合わせれば、驚いたように一瞬目が見開かれてから、うっとりと閉じられた。その反応に気を良くして何度も軽く触れ合わせるが、すぐに物足りなくなる。

舌先で唇を軽く舐め上げれば、おずおずと開かれた。侵入を許された先に進み、歯列をなぞってから、更に奥へと入り込む。上顎を舐めてやると、ルーシィの身体がぴくりと震えた。

小さい手がオレの服を握り込み、懸命にこちらの動きに応えようとしている。表情が見たくて薄目を開ければ、細い眉は寄せられ、赤く染まった頬に伏せられた長い睫毛が影を落としていた。

その姿に堪らなくなって、腰と頭に回した手を引き寄せより密着させた。身体に伝わる柔らかい感触と温かさが肌に馴染む。五感全てで感じるルーシィの存在に安心する。脳内を占めるのは完全にルーシィだけになった。

 

奥で縮こまっていた舌を捕まえて絡めて。

一度拘束を緩めて角度を変えてから、再び捕まえる。逃げる暇など与えない。

酸素が足りなくなって頭がくらくらするが、どうしても離れ難くて息が上がっていく。室内に響く水音が耳を侵した。

ルーシィとこうやって舌をざりざりって擦り合わせんの、すげえ気持ち良い。

ずっとこうして、そのままドロドロに溶けて一つになっていけたらなんて考えが過る。隔たりなんて消滅して、混じり合えたらいいのに。

 

けど、オレもルーシィも人間だから、何時かは限界が来るもので。ルーシィがオレの肩をトントンと叩いてきた。終了の合図だ。これ以上無理矢理続ければ鉄拳制裁を食らうのは経験上把握済みである。

しかしこの心地好さから手を引くのも勿体無くて、ちう、と舌を吸い上げると両手で肩を押し退けられた。ここまでか。名残惜しい気持ちで離れ際に軽く唇を舐めてから距離を取った。

 

「も…長いの、よ…」

「そか?オレはまだ、足りねえんだけど」

 

ルーシィの息が整うまで額を合わせて待つ。

火照った頬と潤んだ瞳に身体の熱が上がって、誤魔化すように顔中に口付けを落とした。勿論浅い呼吸を繰り返す唇にも。批難めいた視線を向けられたので、軽くで我慢する。

普段は気にならない些細な反応も、こういう時にはやたらと強く欲求を煽られるのは何故か。知らず心臓の拍動が駆けて、先へ先へと急かされてるみたいだ。

 

今のところはキス止まりだけど、正直そろそろ段階を進めたい。前に試しに服の中に手を滑り込ませたら、全力で股間を蹴り上げられた。あの時は死ぬかと思った、本気で思った。

二度と同じ経験は御免である。

けど、物足りないのも事実で。

 

「…なあ、まだ駄目なのかよ?」

「何が」

「オレ、結構我慢してるんだけど」

「だから何…」

「先に進みてえってこと」

 

耳元で囁けば、ルーシィは面白い程真っ赤に染まった。こういう反応がカワイイんだよな、言わねえけど。

 

「そそそそんなの…!」

「ずっと耐えてるオレの気持ちにもなれよ、抑えんのキツいんだぞ」

「しっ、知らないわよそんなの!ナツのバカ!えっち!」

「酷ぇ言われようだなおい…」

 

ルーシィは女だからそんなこと言えるんだ。男にとっちゃお預け食らうの辛いんだからな。こういうの何て言うんだっけか、生焼け?んー、なんか違ぇな。まいっか。

ともかく、純情な鈍感ルーシィにいい加減前進の許可を出して貰いたい訳で。有無を言わせず強引に押し通してしまおうかとか邪な考えが過ったりもするのだ。

けど、ルーシィを泣かせるようなこと、オレには出来ないししたくない。ルーシィには笑ってる方がずっと似合ってる。

 

それに、

 

「で、でも……ちゃんと心の準備が出来たら、その…」

「ルーシィ?」

「…いっ、良いかなーなんて思ったり…」

「…っ」

「だから、もうちょっとだけ…待ってて欲しいの。…ダメ?」

 

なんてリンゴみたいな顔で潤んだ目で見上げられたら…畜生、完敗だ。白旗を上げるしかない。

 

「…わあったよ」

 

そう言ってそっぽを向くのが精一杯。

 

分かってる。

どうせ自分にはルーシィに無理強いなんて不可能だって。

 

どうせ、オレの方が惚れててルーシィには勝てっこないんだ。

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